2021.12.18 投稿
2024.01.05 更新
国際eパケットとは?配送方法とECサイト運営で使うメリット・デメリット
物販ラボ運営責任者、アマラボ(物販ツール)の共同開発者、Amazon、ebay、Yahoo!ショッピング、ヤフオク、BUYMA、メルカリ、ラクマ、ヤフオクフリマ、Mercadolibre、etsy、BONANZA、ネットショップとあらゆる販路で販売。
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中川 瞬のプロフィール
こんにちは。中川瞬(@buppan_system)です。
この記事を読むことで、
- 国際eパケットとは何かがわかる
- 国際eパケットのメリットとデメリットがわかる
- 国際eパケットの使い方がわかる
この記事を書かせて頂いている私は、現在、輸出・輸入・国内の転売のノウハウをお伝えしています。
時間がない会社員の方や子育てをしている主婦の方に、指導や転売システムの提供をして、忙しくても副業で収入を得てもらっています。
それでは国際eパケットについて解説していきます。
国際eパケットとは
国際eパケットは、郵便事業株式会社(現 日本郵便株式会社)が平成24年4月1日からスタートした郵便サービスです。
比較的リーズナブルな価格で小型包装物を海外へ送る航空便の一つで、海外進出を目指してネットショップ(越境EC)を経営するオーナーにとっても見逃せません。
海外配送は配送距離の長さから配送料も高く、売上に対するコストが高く付きます。
しかし、国際eパケットを活用することでコスト削減が可能となるかもしれません。
ちなみに、似た名称に「epacket」がありますが、こちらは「国際eパケット」とは別のサービスとなります。
国際eパケットと国際eパケットライトの違い
海外に配送できるサービスとして始まった国際eパケットには、2種類のサービスがあります。
もう一つのサービスは、国際eパケットの簡易版である国際eパケットライトです。
国際eパケットは二つの種類を上手に使い分けることで、さらにコストパフォーマンスを高められます。
二つの違いをきちんと区別し、配送する商品によって使いやすい方を選ぶことが大切です。
国際eパケット
国際eパケットは基本となるサービスで、2kgまでの小包をリーズナブルな価格で海外へ配送できます。
国際eパケットは航空便扱いとなり、より多くの地域に荷物を運ぶことが可能です。
配送スピードの目安としては、東京からニューヨークまでが7日間程度と考えておきましょう。
アジア向けでも通常4日~7日間程度かかります。
また、国際eパケットは国際書留がセットになっています。
国際eパケットライト
国際eパケットライトは、国際eパケットの簡易版であり、よりリーズナブルな価格が特徴です。
国際eパケットライトは航空便扱いではなく、エコノミー航空(SAL)扱いとなっており、国際eパケットよりも配送期間がかかります。
配送スピードの目安としては、東京からニューヨークへの配送で約2週間と考えておきましょう。
また、エコノミー航空は配送エリアが限られており、国際eパケットで行けるエリアでも国際eパケットライトは行けないこともあります。
国際書留についても、国際eパケットライトにはセットされておらず、郵便受けへの配送となっています。
国際eパケットとEMSの違い
国際eパケットが始まる前にも国際郵便サービスは行われており、その中でも小型貨物に用いられてきたものがEMSです。
EMSはExpress Mail Serviceの略であり、「国際スピード郵便」として知られています。
配送スピードは国際郵便の中でもっとも速く、アジアなら2~4日が目安です。
配送料金は、国際eパケットよりも高額になっています。
しかしその分EMSは、重さ30㎏まで送ることができ、貨物が紛失や破損した場合の損害補償も国際eパケットより高額です。
国際eパケットは追跡サービスがある
国際eパケットは、発送した荷物を追跡できるサービスがあります。
到着のタイミングを図ったり、順調な配送状況を確認したりすることが可能です。
海外への配送では、荷物の紛失や遅延などが心配されますが、追跡サービスがあることで顧客も安心して商品を待てるでしょう。
ただし、配送を追跡できる国は限られており、試験的に追跡サービスを行っている国やエリアもあるため、追跡の可否を正確に知りたい場合には公式サイトの確認が必要です。
以下は追跡サービスが使える国の一例です。
• 中華人民共和国
• 香港
• 大韓民国
• シンガポール
• 台湾
国際eパケットが使える国
国際eパケットは、発送自体ができない国もあるため、利用にあたっては発送先が利用できる国かどうか確認しておくことも大切です。
国際eパケットが使えない場合には、それ以外の国際郵便サービスを使う必要があります。
以下は国際eパケットが使える国の一例です。
• 中華人民共和国
• 大韓民国
• フィリピン
• 台湾
• 香港
• オーストラリア
• タイ
• 英国
• シンガポール
• アイスランド
• アイルランド
• アルゼンチン
• インドネシア
• オーストリア
• デンマーク
• ドイツ
• ニュージーランド
• ネパール
• ノルウェー
• フランス
• ブルガリア
• ベトナム
• マレーシア
国際eパケットの配送可能エリアは日々更新されるので、実際に発送する際には最新情報を公式サイトにてご確認ください。
上記の国の中にも、現在荷物の引き受けを一時停止している国があります。
国際eパケットの配達までの期間
国際eパケットは航空便扱いで発送されます。
配達までの期間は日本郵便のお届け日数表で確認できますが、実際の配送までかかる期間にはズレが生じる可能性もあります。
日本郵便によるお届け日数では、アジア・ヨーロッパへの配送の目安が5日~9日程度です。
また、オセアニア、アメリカへも5日~8日と同じ程度となっています。
中近東は大体2週間程度かかることもあります。
ただし、シーズンによっては通関手続きが長引くなどでそれ以上かかることもあるため、注意が必要です。
国際eパケットの使い方
国際eパケットの申し込みから発送、追跡までの使い方を紹介します。
難しい方法ではありませんが、国際eパケットはインターネットでの手続きを必要とするため、他の郵便物とは違った手順となります。
利用の段階で戸惑わないように、あらかじめ方法をチェックしておきましょう。
国際eパケットの申し込みの流れ
国際eパケットの申し込みはインターネットを用いて行い、発送準備が整ったら自分で郵便局へ持ち込むことになっています。
国際eパケットの申し込みから郵便局への持ち込みまでの手順を、順序立てて解説します。
マイページ登録とパウチ準備
まずは、国際eパケットの発送に必要な事前準備をしておきましょう。
これは、発送が決まる前にやっておく準備です。
国際eパケットの申し込みは、国際郵便マイページサービスから行うことができます。
国際郵便マイページサービスでは新規会員登録が必要なので、あらかじめ登録を済ませておいてください。
登録では、住所、電話番号の他、メールアドレスやパスワード、秘密の質問などを入力します。
パスワードなどは発送準備でログインする際に使うため、登録した内容は忘れないようにしてください。
また国際eパケットの発送では、ラベル類を入れて荷物に貼る専用パウチが必要です。
パウチは郵便局の窓口では大量に扱っておらず、請求して取り寄せなければいけません。
いざ発送の際に困らないように、前もって請求しておきましょう。
書類作成
国際eパケットの発送が決まったら、国際郵便マイページにログインして発送に必要な準備を行います。
この時には、これから作成するラベルを入れる専用パウチも手元にないと困ります。
国際eパケットで必要な書類は、ラベル表紙と税関告知書、インボイスの3種です。
インボイスは相手国によって必要の有無が異なります。
マイページから宛先や内容物など、基本的な情報を入力し、プリントアウトしましょう。
書類が整ったら、専用パウチにラベルを入れて梱包した箱に貼ります。
郵便局へ持ち込み
書類と梱包が完成したら、そのまま郵便局へ持ち込みましょう。
慣れないうちは、書類の不備などが考えられるため、パウチは封をせずに持ち込むことをおすすめします。
封をせずに持ち込むことで、郵便局でスタッフに確認してもらってから封をすることができ、ミスを防げます。
国際eパケットの追跡方法
国際eパケットは発送後に追跡するサービスがあります。
追跡サービスには、それぞれの荷物に発行される追跡番号が必要です。
追跡は郵便局のホームページから行えます。
追跡したい荷物の追跡番号を個別番号検索に入力し、追跡スタートするだけで現在の荷物の状況がわかります。
ただし、追跡のタイミングや相手国によっては追跡結果が正確に反映されないこともあり、すべての国で追跡できるわけでもありません。
国際eパケットの料金と規格
国際eパケットは、配達料金がエリアや重さなどによって異なるため、利用の際には事前にコストを確認しておくことをおすすめします。
また、サイズによっては送れないこともあるため、サイズの規格も確認が必要です。
国際eパケットの料金と規格サイズを以下にまとめました。
国際eパケットの配達料金
国際eパケットの配達料金は、第1地帯、第2地帯、第3地帯、第4地帯に分けられています。
第1地帯はアジア、第2地帯はオセアニア、カナダ、中米、中近東、ヨーロッパ、第3地帯は南米・アフリカ、第4地帯はアメリカ合衆国(グアム等海外領土含む)です。
重 量 | 第1地帯 | 第2地帯 | 第3地帯 | 第4地帯 |
100g まで | 690 円 | 790 円 | 820 円 | 1,150 円 |
200g まで | 780 円 | 910 円 | 1,000 円 | 1,280 円 |
300g まで | 870 円 | 1,030 円 | 1,180 円 | 1,410 円 |
500g まで | 1,050 円 | 1,270 円 | 1,540 円 | 1,670 円 |
1,000g まで | 1,500 円 | 1,870 円 | 2,440 円 | 2,320 円 |
1,500g まで | 1,950 円 | 2,470 円 | 3,340 円 | 2,970 円 |
2,000g まで | 2,400 円 | 3,070 円 | 4,240 円 | 3,620 円 |
他にも100g~2,000gまで重量別に細かく料金が分かれていますが、目安としてご覧ください。
国際eパケットの割引料金
国際eパケットの料金は、一定の条件を満たしている時に限り、割引料金が適用されます。
1通あたり最大140円の割引が可能です。
都度割引の適用条件と割引金額は以下の通りです。
差出通数 | 10通以上 | 50通以上 | 100通以上 |
割引金額 | 40円 | 50円 | 60円 |
また、1ヶ月の通数によって適用される月間割引もあります。
月間差出通数 | 50通以上 | 100通以上 | 300通以上 | 500通以上 | 1000通以上 | 5000通以上 |
割引金額 | 40円 | 60円 | 75円 | 80円 | 90円 | 100円 |
都度割引または月間割引は、以下の2つの割引と組み合わせて適用できます。
・区分割引:割引額は20円
・集配郵便局等差出割引:割引額は20円
この2つの適用となるには、1回の差出通数が50通以上必要です。
国際eパケット対応の箱の規定サイズ
国際eパケットでは、専用のダンボール箱などはありませんが、対応となるサイズは定められています。
基本は、大きさが3辺の合計が90センチまで、重さは箱の重量も含めて最大2㎏までです。
また、最小サイズは長さ14.8センチ×幅10.5センチとなっています。
国際eパケットのメリット・デメリット
国際eパケットは、EMSなどの国際郵便と比較してメリットもありますが、デメリットもあります。
ネットショップで商品を海外配送する際に国際eパケットを使うなら、良い点だけでなくデメリットも把握しておくことが大切です。
国際eパケットのメリットとデメリットをまとめたので、配送方法選択の参考にしてください。
メリット
国際eパケットのメリットは、手軽さです。
EMSと比べてリーズナブルな価格で配送の手続きも簡単に行えます。
難しい手続きの手間を嫌う人やコストをかけたくない人には安心です。
配送手配が簡単
国際eパケットは、配送の手配が簡単で、手間をかけることなく行えます。
いつでもどこでも、発送が決まったタイミングでインターネット上から手続きすることが可能です。
ネットショップで海外進出を狙うなら、配送手配も短時間でストレスなく行いたいものです。
国際eパケットであれば難しい手続きもなく、マイページの指示に従って進められます。
リーズナブルな価格
国際eパケットは、これまでのサービスと比べてリーズナブルな価格で配送することができます。
配送料金が安ければ安いほど、ネットショップも購入のハードルが下がります。
海外からのお客様に対しても、喜ばれるショップを作りたいオーナーにピッタリです。
補償がある
国際eパケットは、損害を補償してくれるサービスもセットになっています。
補償額は最大6,000円と、EMSよりは低くなりますが、ネットショップの商品を配送するには十分な補償です。
また、国際書留になっており追跡サービスもあるため、安心感は高くなります。
デメリット
国際eパケットのデメリットは、対応できる国ばかりではないこと、また準備が必要な専用アイテムがあることです。
手軽でリーズナブルな価格でも、配送できなければ意味がありません。
国際eパケットのデメリットを詳しく解説します。
配送・追跡できない国がある
国際eパケットは、配送や追跡サービスの利用ができる国とできない国があります。
そのため、商品を購入した人の国が国際eパケットを使えない場合には、他の方法で配送しなければいけません。
国際eパケットを使いたい場合には、使えない国への対応として別の配送方法も同時に準備しておく必要があります。
また、重さにも制限があるため、送る品物によってはそもそもNGとなる可能性もあります。
専用パウチが郵便窓口で手に入りにくい
国際eパケットを送る際には、書類を入れて箱に貼る専用パウチが必要です。
しかし専用パウチは郵便窓口で手に入るとは限りません。
特にネットショップなどで大量に必要な場合には、事前に窓口で相談するか、ネットで請求しておく必要があります。
海外からの注文が立て続けに起こったり、うっかり請求し忘れたりしたら、パウチが不足して国際eパケットを使えなくなります。
他のもので代用できるなどができないため、パウチの数には常に気を配っておくことが必要です。
ラベルや書類の印刷が必要
国際eパケットを送るためには、パウチだけでなくラベルや書類などの印刷物も必要となります。
これらの書類も、手書きのラベルや他の書式で代わりにすることはできません。
そのため、日々の海外配送の件数が多くなった時などには、自宅にプリンターがないと不便です。
郵便局に設置されている「ゆうプリタッチ」でも印刷はできますが、すべての局に設置されていません。
国際eパケットは配送コストの削減に役立つ
国際eパケットは、ネットショップの商品を海外のユーザーへ送るために使えるサービスです。
これまでの海外配送のサービスよりも、リーズナブルな価格とネットで申し込める手続きが魅力です。
ただし、利用にあたっては事前のネット登録や専用アイテムの請求など、事前準備が必要となります。
利用したい人は、実際に使う機会が来る前にあらかじめ準備を進めておき、発送時に困らないようにしておきましょう。
また、国際eパケットはサービスを利用できない国もあるため、使えない国のユーザーのために他の配送方法を準備しておく必要もあります。
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